2007年03月14日

Daiwa Caldia Kix

たぶん一年ぶりのリールネタです。この最近カルディアKixの修理を2件受けましたがちょっと気になったことがあったのでそのお話。

症状は一台はなんとなく巻きが重いので見てくれ。もう一台はインフィニットストッパーが逆転するというもの。ストッパーの逆転に関してはストッパーのユニットを本体からはずしてオイルクリーナーで洗浄後軽くオイルを吹いてやれば良いだけのことです。依頼主は治りますかねぇ(´・ω・`)と心配してましたが、これほど楽な修理はありません。問題はもう一台のなんとなく巻きが重いという代物…この『なんとなく』というのがくせ者で微妙なシャフトの曲がりだったりボディの歪だったり部品のばらつきだったり見た目で判断できない事が多い。つか、ワシには直す技術がない_/?|○

一抹の不安を抱きながらもメンテを兼ねてばらしてみると…


Kixは摺動(スプールの上下動)にトラバースカム式というシマノだとナビ以下のリールと同じ方式を採用しているのですが、その摺動を作るためのギアの固定に皿ネジを使っています。このビスの締め込み加減が強いとこのギアがスムーズに回らないようです。

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折角この部分にベアリングを使っているのにもったいない話です。調整不良と見るか、設計が悪いと見るか…

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あと、フタを開けてびっくりしたのですが2台とも本体内部にほとんどグリス分がありませんでした。巻きが重いという症状の方は特にひどい感じで、開けた瞬間メーカーがグリスを塗布し忘れたんじゃないかと思ったほどです。

どうもダイワは釣具屋でデモ機を触った消費者のウケが良いようにグリスの量を減らして巻き心地を軽くしているような気がしてなりません。またシマノのグリスに比べて粘度が非常に低いです。これはこれで良く馴染んで各所に回りやすいと言う長所にもなるのですが、反面軽く回るだけでスカスカの巻き心地というダイワリールの特性を作り出しているのも確かです。

あるいはウォッシャブル構造との兼ね合いでわざとグリスの量を減らしているのかもしれないですね。ダイワの提唱するウォッシャブル構造とは水が浸入してもすぐに外部に抜ける構造だそうですが、こんな半密閉容器の中で全ての水分がすぐに放出されるとは思えません。本体に水分が浸入するとすればハンドルの両側からしかないのですが、Kixの場合マシンカットハンドルを折り畳めるようにするためハンドルの反対側の止めを供回りネジにしています。そのため浸水の危険性は倍以上になっています。ハンドルの固定をネジ込みにすれば防水キャップを施せるのですが、そうすれば製作費はどんどん上がっていくわけで、うがった見方をすれば売らんがためのマシンカットハンドル、そのためのウォシャブル構造なんじゃないでしょうか。


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ただこのウォッシャブル構造のおかげで内部へのグリスアップは非常にしやすくなっています。本体ガードをはずしてスプールを下死点まで下げると矢印の所にカムが見えますのでその内部、画像に見えるギア、摺動子ガイド、裏返すとメインギアも見えます。新品と言えど一度グリスを追加しておいた方が良いと思います。前述のようにダイワのグリススプレーは低粘度なので適当に吹いても十分各所に回ります。


組み上げて回してみる…巻き重りはあまり変わってないな(´・ω・`)まぁ、グリスをどっさり仕込んでおいたので、ギアの固定ネジを調整したぶんとバーターになってるかもですが…


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あぁ~、ブログの本文中に広告が入るようになっちゃったよ(´・ω・`)
ドリコムブログ終わったな…

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Posted by at 02:44│Comments(7)TrackBack(0) リール 

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この記事へのコメント
連投、申し訳ありません。

ダイワのオシレートは、ギアリダクションによりカムギア方式でした。

シマノもダイワもギアリダクションで減速し、オシレート方式がそれぞれ、トラバースカム(シマノ呼称クロスギア)、カムギアでした。
Posted by Tack at 2014年06月01日 20:49
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はじめまして。

トラバースカムは、ステラなどに使われているオシレート方式では?
両軸のレベルワインドの駆動方式と同じ、円筒の周囲に溝が切られて、そこをカム歯が往復する方式がトラバースカムと呼ばれています。
投げ専スピニングも、トラバース式です。

ダイワの方式はギアリダクションと呼ばれる方式ではないでしょうか?
Posted by Tack at 2014年06月01日 20:42
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(*?^?*)(*_ _*)ウンウン
"φ(-_-; )メモメモ
Posted by ひろ at 2007年03月18日 05:08
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ひろさんこんにちわ(^-^)/
まったく問題ないですが、異種オイルの混合はできるだけ避けたいので全バラして洗浄後オイル、グリスともシマノ製にされるのがベストです。ダイワリールにシマノグリスを使用すると若干シマノタッチになるという噂…
余談ですが、シマノリールに他社製グリスを使うと保証が受けられないと言う噂…メンテに出すと『シマノ製グリスをお使い下さい』ときついお叱りをいただくという噂…
Posted by tap at 2007年03月18日 04:35
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お久しぶりです・・・
ダイワのリ-ルにシマノオイルを注入するとヤバイですかね~???
Posted by ひろ at 2007年03月17日 05:51
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演題 
『リールの分解に於けるバネの飛ばし方について』(爆)
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てか、秋葉系と呼ばれたくないのでお断りしますwww
Posted by tap at 2007年03月14日 20:47
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一回分解講座開きましょうよ。
Posted by 僕さなぎ at 2007年03月14日 10:57
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