2006年01月29日

往年の名機?-その2 復活編

TITANOS 87TWINPOWER GT2000 19年前のリール、レストア編です。


分解を始めてローターをはずし、まず目に入ったのは
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このストッパー…動作はイモですが、バネ仕掛けがいっぱいあってなんかメカやのぉ( ゚Д゚)錆もなくクリーナーで洗浄後オイルを吹いたらちゃんと動作するようになりました。


機関内部…案外きれいです。
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もっとひどい状態を想像してドキドキしながら開けたのですが拍子抜け(笑)




そして洗浄後のTITANOSと現行機種03Twinpower

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基本的な構造は現行機種と変わりありません。摺動子ガイド(画像には1本しか写ってませんが2本あります)がないくらいでしょうか。03Twinpowerの白いギアが2段になっているのはスーパースローオシレートを実現させるための機構です。


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ドラグはカーボンワッシャーの2枚構成、乾いてましたけどこれって乾式?湿式?わからないのでドラググリス塗りたくっておきました(´Å`)スプールはラインを抜いてみると若干腐食が見られるもの問題ないレベルです。


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組み上げると巻きは少し重いですが諸問題をクリアーして使えるようになりました。一度実釣で使ってみたいのですが、ストッパーON時の音出し機構が付いていて巻くとカリカリうるさい!しかもこの機構のためにフリー時より少し巻きが重くなるし(;´Д`)音に敏感なシバスチャンは逃げていくかも(笑)つーか、はずかしいので人前で使えません(爆)   
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2006年01月26日

往年の名機?-その1

昨年末、一台のしょぼいリールが我が家にやってきました。


一昔前にワゴンセール品でこんなん見かけたような…
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その名も…TITANOS TWINPOWER GT2000



ネットで調べてみると1987年発売初代ツインパワーで当時のシマノのハイエンドらしい。捨てられる寸前のところでツインパワー好きなσ(^^;)のところへやって来たわけだが、それにしてもカッコ悪い(´Å`)


しげしげと眺めると色々なところに誇らしげな文言が書いてある(´∀`)
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さすがハイエンドでもカコワル(;´Д`)


うちに来たからには蘇生させてやりたいが回してみると次のような問題点が…
・ストッパーが効かない→グリスの固着?錆びつき?
・上死点、下死点でゴリゴリする→クロスギアピン固着?
・ハンドルノブ固着→腐食?塩咬み?
・折りたたみハンドル固着→腐食?塩咬み?
・ドラグ上部には塩の結晶めいた物が(;´Д`)
・スプールの腐食は大丈夫?


ばらす前にドラグワッシャーにアスベストが使われてないか確認(笑)
http://fishing.shimano.co.jp/body/information/05asb/as.html
お~!かすってますなぁ(´∀`)
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さてさて、シマノのハイエンド復活するでしょうか…
  
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2006年01月22日

リールのお手入れ-注油編4

ここまで3話に渡って注油編をお送りしてきましたが大事な場所が抜けてない?と思われた方もいらっしゃることと思います。


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そう、オイルインジェクション…直訳するとオイル注入口でしょうか。


おいおいシマノ、注油編1の図だと機関内部はグリスと言ってたじゃないか??オイルで良いの?境港のルアーフィッシングBBSの情報によりますと、機種?時期?によって説明書の記載がオイルだったりグリスだったりで現在はオイルに統一されているそうです。

なぜオイルなのか?私の想像では内部の構造を知らない人にここからグリスを差せと言ってもビューと吹き込んで終わり…まぁ、回している内にマスターギア他回転系全体に回るのでしょうが、この穴の位置(下の画像太い赤丸)だと摺動系(スライド系…画像青線)にグリスを吹くことができないんです。下の画像、黄色い線の方向にノズルを入れて吹き込んでも赤線のところに留まってしまいます。

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よって単純にビューと吹いても機関内部全体に効果を回すことのできるオイルなんだろうと思いますが、ここにオイルをジャブジャブ入れるとグリスを溶かしてインフィニットストッパーに回り込んで逆転する元なんですよね(´Å`)それにギアに付いてるグリスを流し取ってしまうのも心配。

じゃぁどうすればいいか…オイルインジェクションの穴からピニオンギアが見えますのでグリスを塗る、ローターを少し回してまた塗る、回してまた塗る→ハンドルが一回転するまで続けます。そうすると回転系全体に均一にグリスがまわります。

摺動系はそうですね…黄色い線の向きに少しだけオイルを吹いておきますか…期待薄(;´Д`)

作業間隔はよく使うリールで3ヶ月から半年に一回で良いと思います。半密閉容器の中でグリスですからその間隔で油切れすることはまずありません。どちらかというと新しいグリスを補充して汚れたグリスをよっこすると言う意味合いが強いのではないでしょうか。


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うん?フト見ると、こんなところにグリスインジェクションがッ(゚∀゚) 03Twinpower MgC3000ですが、本体ガードの取り付けボルトの穴から摺動系にグリスが吹けそうです。ノズルを中まで入れちゃうとピューと向こうまで飛んでしまうので、穴の入り口付近でジョボジョボって感じ。


まぁ、そんなことするんだったら素直にフルメンテしましょうよって感じですね。フルメンテに関しては境港のルアーフィッシングのリールなんでもルームをご覧下さい。ここまでしなくともフタを開けて汚れたグリスを除去してグリスを塗っておくくらいでもいいです。自信のない人は年に一回くらいメーカーにオーバーホールに出しましょう。結局あまり使えん穴ということで(;´Д`)


以上4話に渡ってお送りした注油編いかがでしたでしょうか。はぁ、疲れた(´Å`)   
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2006年01月20日

リールのお手入れ-注油編3

注油編3-道具を使った注油編です。作業間隔は注油編2を5回やったら注油編3を織り交ぜるくらい…適当です。気分が乗ったときにやってもらえばいいです。(・∀・)

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使用するのはシマノ リールオイルスプレーSP-013A、リールグリススプレーSP-023A。セットで定価1700円、実売価格は1360円くらいです。それと#1の+ドライバー小と中、-ドライバーその他もろもろ…つーか、機種によってそれぞれです。

画像中、青色の矢印オイル使用、赤色の矢印グリス使用と使い分けています。


ラインローラー

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ラインローラーを分解すると画像のような部品で構成されています。アルテグラ、バイオマスターはツインパワーと一緒です。一度ばらしたら二度と組み上げる自信がないという方もご安心下さい。シマノサイトのスピニングリールパーツプライスリストを見るとpdfで分解図が用意されています。プラモデルを作ったことがある人なら大丈夫!-だと思う(;´Д`)

シマノはオイル使用を推奨していますが、私はベアリングにオイルを差してグリスを塗りながら組み上げています。グリスでベアリングへの浸水を防ぐというイメージです。最初は少し巻き重りするでしょうが後でオイルをガンガン足していくので(注油編2参照)大丈夫…と思う(´Å`)


ベールアームまわり

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アームカムのところは下のアームカムバネカバーをはずすと内部にグリスを差すことが可能です。反対側は紫矢印のネジを緩めると隙間ができますのでそこからグリスを適量噴いててください。98タイプはネジがローターの内向きにあって緩めることができません。困りましたね(;´Д`)全分解のフルメンテ時にグリスを差すとして、普段はオイルを隙間から入れてお茶を濁すしかないかも…


マスターギア両サイド

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まずハンドル反対側の防水キャップとハンドルをはずしてください。はずしかたは機種によって様々ですので説明は割愛。

ベアリングが見えますのでオイルでもグリスでも噴いてやってください。私は少量のオイルを噴いた後グリスを入れています。こまめにこの作業をする人はオイルだけでも良いですが、めったにしなさそうなら必ずグリスを入れてください。


ハンドルまわり

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折りたたみ部にグリス、ハンドルノブのキャップをはずしてオイルです。ノブのキャップのはずしかたはこれも機種によって様々…98Twinpower4000Hは六角レンチ、02Twinpowerは+ネジだったと思います。ここにベアリングが2個入っている機種にオイルを差すとほんと気持ちよく回るようになります。ハンドルをゆっくり回して観覧車状態になったら合格。多少重くなりますがグリスもしっかり入れてください。


まぁ、こんなところでしょうか…次回で注油ネタいよいよ最終章!   
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2006年01月18日

リールのお手入れ-注油編2

注油編2-釣行10時間くらい毎にする道具を使わない簡易メンテ編です。


用意するのはこれだけ…
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シマノ リールスプレーオイル SP-013A



以下の画像の箇所に差しますが各所ともプシュくらいで良いです。間違ってもプシューとやらないこと。


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↑あわわ、スプールを着けたまま撮してしまいました(;´Д`)スプールははずしてください。


・ラインローラー
両サイドの隙間にノズルを押し当てて圧入してください。半分も入りませんがやらないよりまし(汗)

・スプールシャフトにあるベアリング
STELLA/Twinpower/05BIOMASTERはスプールシャフトにベアリングがあります。上側からは入らないので下側から圧入します。

・スプールシャフト
境港の吉田さんにして『三度のメシは忘れてもここにはオイルを差す』と言わしめた箇所です。たぶん本人からクレームが来ます(汗)本当は『釣行の度に…』という表現だったと思います(笑)。差した後、リールを軽く回してオイルをシャフト全体にまわしてください。


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/・ハンドルノブ
4のタイプは矢印のところに穴が開いています。オイルスプレーのノズルパイプとジャストフィットしますので差し入れてプシュです。入れ過ぎるとノブの付け根からグリスが吹き出しますのでご注意! 5のタイプは軸の付け根に注油してください。

・ストッパーつまみ
つまみが本体から直に出ているタイプのリールは防水目的に差してください。ノズルパイプの先のしずくを着けるくらいで良いです。化粧まわし?本体ガード?がここにあるタイプは効果がないのでしなくても良いです。


所要時間1分、簡単なことでしょ(・∀・)これだけでもやっておけばかなり快適に釣りができます。巻いたときにシャーシャー音がすることともオサラバです←ラインローラーのオイル切れが原因のことがほとんど。

では次回は注油編3-道具を使ったメンテ(グリスも使うよ編)です。   
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2006年01月16日

リールのお手入れ-注油編1

いよいよ注油編です。まず最初はオイルとグリスについてです。間違ったことを書いていましたらコメントからご指摘いただければ幸いです。


下の図は以前境港のルアーフィッシングで吉田さんが公開されたシマノのオイル/グリス使用区分です。メーカーはこのように使い分けることを推奨しています。

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クリックをすると境港のルアーフィッシングのサイトにある大きいサイズの
画像が表示されます。黄緑色の囲みは吉田さんが付け加えられた注釈です。


本来、耐摩耗性、耐久性を考えるとローラークラッチ(インフィニットストッパー)以外の所はすべてグリスを使用するのがよいのですが、ではなぜオイルを使うのか…それはグリスは粘度が高いので巻き重りをして使用感が非常に悪くなるからです。そこで耐摩耗性/耐久性が要求される箇所にはグリスを、使用感が優先され注油しやすい場所にはオイルをと区分されているわけです。

ここで一つ覚えておいていただきたいことがあります。オイルを使うほどに巻き心地は軽くなるのですが、オイルはグリスを溶かして流してしまうということです。私は使用感優先でオイルを多用しますので、このブログを見てオイルを差し始めたらオイルを切らさないようこまめにメンテナンスをしてください。何も難しいことではありません。釣行10時間くらいにオイルスプレーを何ヶ所かにプシュとしてやるだけです。


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例えばベアリング、シマノのリールに使われている両面シールドと開放型のAR-B。

通常、両面シールドタイプのベアリングには最初にグリスが封入されています。このタイプのベアリングにオイルを入れると中のグリスが溶け出します。一度グリスが抜けるとシールドをはずさないとグリスを入れることができないのですが、軽やかな回転フィーリングはグリスにオイルが混ざった状態で得られますのでオイルを差したいわけです。中では小さいボールが高速で回転しますのでグリスが減少していく分絶対オイルを切らさないようお願いします。

AR-Bが開放型であるというのはグリスでもオイルでも内部に入れやすいようにという設計思想ではないでしょうか。耐久性重視ならばグリスを回転フィーリング重視ならオイルを差してください。


次回は釣行後の簡易メンテについて書きます。   
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2006年01月12日

リールのお手入れ-洗浄編2

最近出会った何人かの釣友にリールの注油ネタは
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と怒られました(;´Д`)

現在、鋭意作成中ですので今しばらくお待ち下さい。
つか、本人がよくわかってないので筆がすすまない(´Å`)

というわけで、今回もお茶濁しネタ…

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どーしてもスプールを水に浸けて塩抜きしたい人のためにこんなものを作ってみました。

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材料は手持ちの物を使ったので2mmのアクリル板と1mmのゴム板です。
アクリル板とゴム板をボンドG17で貼り合わせてできあがり。超簡単(´∀`)
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この材料では締め込んだときに少し撓むので、マジメに作ろうと思ったらステン板かアルミ板の2.3mmに2mmのゴム板くらいが良いと思います。スプール上下のエッジにグリスを塗布しないと漏水するかなと思ったのですが素のままで大丈夫でした。保証はしませんけど(^^ゞというかあくまで実験ということで自己責任でお願いします

深く浸けちゃダメですよ!スプールがすれすれ浸るくらいにとどめてください。エッヂから気泡が出ていたらすぐ引き上げてください。漏水しています。あと、親の仇みたく締めないでくださいね。スプールが変形して使用不能になったら本末転倒です。


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だいたいメーカーもこんな立派な??スプールベルトを付属品で付けてくれるなら塩抜き用のスプールキャップ作って付属させてくれませんかね。特にシマノさん!宅のスプール評判悪いよ(#゚Д゚)それにスプールベルトあっても塩抜きの時使えないでしょ!σ(^^;)絶対なくすし(´Å`)


スプールベルトは輪ゴムこれ最強!!

なくしても痛くも痒くもないし(・∀・)
  
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